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半夏生の由来とは?
半夏生は夏至(1年で一番日が長い日)から数えて11日目。今年、2018年は7月2日にあたります!
また、「半夏生」は暦日の一つで、本格的な夏が来る前に田植えなどで疲れた身体を休める時期とされてきました。
農家の方はこの日までに田植えを済ませ、
半夏生以降は田植えをしないという習慣がありました。
そしてなぜ「半夏生」という名前なのかと言うと、これには諸説あるようです。
①「烏柄杓(からすびしゃく)」という薬草の漢名が「半夏」であり、半夏の生える時期にあたることから。
②「半夏生」の花が咲く時期だから。半夏生の葉の一部だけが白くなり、半分だけ化粧をしているように見えることから「半化粧」と名づけられ、その後転じて「半夏生」となった。
ちなみに薬草である半夏とは全く別の植物で、半夏生は毒草です。
同じ言葉の由来なのに、対になっていて不思議ですよね…!
半夏生には何を食べる?
半夏生を乗り切るために、
地域によっていろいろな食べ物が食べられているようです。
今回は代表的な3つをご紹介します。
①タコ
関西地方では、半夏生にタコを食べる習慣があります。
タコには祈りが込められていたそうで、
●田植え後に稲がタコの足のようにしっかりと根付くように
●丸々としたタコの吸盤の様に稲穂がしっかりと実ってくれるように
という2つの説があります。
また、疲労回復に効くアミノ酸の「タウリン」が豊富に含まれているので、
田植え後の疲れた身体にもってこいの食べ物です。
②鯖
江戸時代、福井県の領地を所有していた大野藩が、
鯖を食べることを推奨したのが始まりだと言われています。
田植えをする農民の疲労回復のために、栄養価の高い鯖が選ばれたようです。
③うどん
主に香川県では、半夏生にうどんを食べる風習があります。
半夏生の時期に収穫された麦でうどんを打ち、農作業を手伝ってくれた人をもてなしていたそうです。
また、その年に収穫した物を使うことによって来年も豊作であるようにと願いを込めたそうです。
うどんは消化が良くすぐにエネルギー源に変えることができるので、
体内のエネルギー貯蔵が減った田植え後に補給するのにぴったりです。
由来はそれぞれ違うようですが、
どの食べ物にも田植え後の身体を労わろうといった想いがあるようですね。
半夏生というと「夏至」のように季節の移り変わりの1つを指しているものと認識しておりましたが、実際に由来を見ていくとそれぞれの背景にストーリーがあって面白いなと思いました。
夏に向けてしっかり体力を付けるために、私も半夏生にたこやサバやうどんを食べてみようと思います。
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