赤飯
もともと昔から、赤い色には邪気を祓う力があるとされていました。
そのため赤米を蒸したものを神に供える風習があったようです。
赤米とは、縄文時代に中国大陸から日本に伝わってきたお米で、炊きあがるとお赤飯のような色をしています。
現在の赤飯のように小豆などが入っているご飯ではないようです。
そのように、魔除けの意味を込めて神に供える風習があったのですが、そのお供えのお下がりとして人間も赤米を食べていたと言われています。
赤米は江戸時代の頃まで食べていましたが、品種改良によって現在のお米に変化していきました。
しかし、赤いお米を供える風習は受け継がれていったため、赤米の代用として白いお米を小豆で色づけした「お赤飯」が誕生し、広まったと考えられています。
紅白まんじゅう
ここでポイントになっているのは『紅白』ですが、なぜこの二色が使われているのでしょうか。
そもそも『紅白』という言葉は、平安時代の「源平合戦」にあると言われています。
源平合戦とは、武家の源氏と平家との間で行われた戦いですが、、源氏と平氏がそれぞれ赤と白の旗印に分かれて戦ったことから、対抗する配色として『紅白』が用いられるようになったそうです。
これがなぜおめでたい場面でも用いられているのかというと、赤が赤ちゃんをイメージすることから出生・生命力の意味を持ち、白が死装束をイメージすることから死や別れを意味します。
そのことから紅白は人生そのものを表しているため縁起物として用いられるようになったという説があります。
更にはまんじゅうであることにももちろん意味があります。
理由はその材料にあり、まんじゅうに使われている「小豆」が昔から厄除けの効果があると考えられています。
そのため、まんじゅう自体が縁起物とされています。
お餅
お餅に関するこのようなお話があります。
昔、水田を作って稲作を行っていた人々が余った米で大きな餅を作りました。
それを的にして矢で射ると、その餅は白い鳥になって飛んでいってしまったそうです。
その後、家も水田も衰えてしまった、というものです。
そのことから、白い餅は白鳥に連想され、縁起のよいものと考えられていました。
そうしてお祝いの日に餅を食べる習慣が広がったと言われています。
そんなお餅の中でも、お正月に関する「鏡開き」をご紹介します。
鏡開き
鏡開きとは、正月に飾っていた「鏡餅」を下ろして分け、それを食べることです。
そもそも鏡餅とは、「神様にお供えするお餅」のことを指します。
平たくて丸い形のお餅を2段に重ねていますが、この形にも意味があります。
一説にでは、人の魂がこもる心臓を模したと言われており、社会や人間付き合いが円満であることを現しているとも言われています。
それを2段にすることで、「福を重ねる」といった意味を持つようになるのです。
「鏡開き」は1月11日に行ない、神様や仏様にお供えしていた鏡餅を食べやすい大きさに切り分けてお雑煮などに入れて食べます。
もともと武家から始まった行事なので、刃物を使うことは切腹を連想させるので良くないとされていました。
そのため木槌などで割って鏡餅を分けようということになったのですが、「割る」という表現も縁起が悪いため、末広がりを意味する「開く」を使って「鏡開き」というようになりました。
いかがでしたでしょうか?
「赤飯」、「紅白まんじゅう」、「お餅」の3種類についてご紹介いたしました。
今回ご紹介した以外にも、もっと深く様々な食べものがお祝い事に関連しています。
意味をちゃんと知ることでありがたみなどの意識も変わりますので、ぜひ周りに広めてみてください。
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